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【医療】MSWが本来の強みを発揮できる病院へ。前方連携を切り分けることで生まれる変化
MSWと前方連携 MSWの本来の役割とは 医療ソーシャルワーカー(MSW)の本来の職能は、患者さんの生活を守ることです。病気や障害を抱えながら地域で生きていくための退院支援・生活支援・関係機関との調整——これがMSWが専門性を発揮すべき領域です。 しかし現実には、「退院支援」という後方連携業務だけで一日が埋まってしまい、前方連携(新しい患者の紹介ルートを開拓・維持する活動)まで手が回らないというケースが多く見受けられます。 前方連携と後方連携の違い 後方連携(MSWが担う本来業務) 入院中の患者が退院後に安心して生活できるよう、転院先・施設・在宅サービスなどを調整する活動。患者さん個人に寄り添うケースワーク的な関わりが中心です。 前方連携(連携営業として別途機能が必要) 地域の診療所・クリニック・病院に自院の機能を伝え、紹介患者を増やすための関係構築活動。定期訪問・情報提供・ニーズのヒアリングなど、営業的なスキルと時間が求められます。 この二つはまったく性質が異なる業務です。にもかかわらず、多くの病院では同じ担当者(MSW)が両方を担うことを期待
3月23日読了時間: 2分


【医療】「訪問数より情報の質」。開業医が本当に求めている連携情報の正体
訪問数より情報の質 「また来たの?」と思われる訪問になっていないか ノルマのためにクリニックのドアを叩き続けても、相手の先生方にとって価値のない訪問が続けば、次第に「また来たのか」という反応になってしまいます。これは担当者の問題ではなく、届けている情報の問題です。 多くの病院が訪問時に持参するのは「病院のパンフレット」や「診療科の案内」です。しかし、開業医の先生方がそれで紹介先を選ぶかというと、そうではありません。 開業医が「紹介先を選ぶ基準」とは 開業医の先生方が患者を紹介する際に重視しているのは、大きく3点です。 ① 「今、受け入れてもらえるか」という実務的な情報 「この患者を今すぐ受け入れてもらえるか」という現場のリアルな情報が、紹介判断に直結します。専門外来の予約待ちがどれくらいか、緊急の場合はどう対応してもらえるか——こうした具体的な情報を常に最新の状態で届けられる病院は、「使いやすい病院」として認識されます。 ② 退院後のフォロー体制 患者を紹介した後、自分のクリニックに戻ってくる際にどんな状態で帰ってくるか。退院サマリーはタイムリー
3月13日読了時間: 3分


【医療】紹介患者数を増やす前方連携の3つのポイント|病院の仕組みづくり
紹介患者数を増やす前方連携 ポイント① データを味方につける——「根拠のある連携営業」へ 「どの連携先からどれだけ紹介が来ているか」「先月と比べて紹介数はどう変わったか」——こうしたデータを正確に把握できていない病院は意外と多いです。 データがないと、何が効いていて何が効いていないかがわかりません。訪問先の選定も「以前から行っているから」「なんとなく関係が良さそうだから」という感覚頼みになり、限られたリソースを効率的に使えなくなります。 地域連携の改善は、まず現状の可視化から始まります。どの連携先からの紹介が多いか、逆に潜在的な連携先なのに紹介が来ていない医療機関はどこか——データに基づいた分析が、次の一手を決める土台になります。 ポイント② 連携先が本当に求める情報を届ける 連携先の先生方が求めているのは、「自分の患者を安心して任せられる根拠」です。綺麗なパンフレットや病院の理念よりも、「今この疾患の患者を受け入れてもらえるか」「専門外来の予約はどれくらい待つか」「退院後のフォローはどうなるか」といった実務的な情報です。 病院側が発信している情
3月6日読了時間: 3分


【医療】「待つ連携」から「攻める連携」へ。病院が能動的に地域連携を強化すべき理由
「待つ連携」が機能しなくなっている理由 以前は、病院の規模や設備、地域における知名度だけで患者様が集まる時代がありました。しかし今は違います。超高齢社会の進展により患者数は増えているものの、医療機関同士の競合も激しくなっています。地域の開業医やケアマネジャーには、紹介先の選択肢が増えており、能動的に情報を届けない病院は「存在を忘れられる」リスクがあります。 札幌市のような医療機関が密集するエリアでは、この傾向がより顕著です。「うちのことは知っているはず」という思い込みが、紹介数の減少につながってしまいます。 地域連携の意義は、その時代で常に変化し続けます。「攻める連携」が今後のポイントになると考えます。 病院の地域連携を「攻める連携」に変える3つのアプローチ 「攻める連携」とは、単に訪問の「数」を増やすことではありません。病院が持つ機能・強み・最新の取り組みを、地域へ積極的にプレゼンテーションしていく活動です。具体的には次のようなアプローチが重要です。 ① 地域のニーズを先取りした「提案型」の情報提供 「今の時期、この疾患が増えているため、この外
3月1日読了時間: 2分


【医療】地域から選ばれる病院になるために。多忙な現場でもできる地域連携と地域への情報発信
多忙な病院でもできる地域連携発信の3つのアプローチ ① 定期的な訪問と「近況報告」 月1回でも、地域の病院やクリニック、介護施設に顔を出し、最近の取り組みや受け入れ状況を伝えるだけで大きな違いが生まれます。「空床情報」「新しい専門外来の案内」「受け入れ可能な疾患の更新」など、相手にとって実用的な情報を届けることがポイントです。 ② 地域の声を「院内にフィードバック」する仕組みをつくる 情報発信は一方通行ではいけません。連携先から「こんな患者の受け入れ先を探している」「最近こういう相談が増えている」という声を拾い上げ、院内の診療・体制に反映させることで、地域のニーズに合った病院になれます。 ③ 「担当者」ではなく「病院として」の関係を築く 特定の担当者の人脈に頼った関係は、その人が異動・退職すると一気に途切れます。訪問記録・連携先情報・やり取りの履歴を組織として蓄積し、「病院として」継続的な関係を維持できる仕組みが必要です。 「顔が見えない病院」が陥るリスク 地域の医療・介護関係者が患者を紹介する際、判断基準の一つは「あの病院なら安心」という信頼感
2月28日読了時間: 3分


【医療】病院の地域連携室を「外部」で補強するという選択肢。
病院の地域連携室は「院内だけ」に閉じている必要はない 多くの病院では、地域連携室は院内に設置された「内部の部署」として機能しています。しかし、そもそも地域医療の連携に「病院の壁」という境界線は必要なのでしょうか。 地域全体を一つの医療圏として捉えたとき、病院・クリニック・介護施設・患者様がシームレスにつながることが理想です。そのためには、特定の病院の「中」だけで完結する連携室ではなく、地域を横断して動ける機能が求められます。 私たちが掲げている「屋根のない大きな連携室」という発想は、まさにこの考えから生まれています。院内の人間では物理的に動けない場面や、第三者の立場だからこそ聞き出せる情報がある。そうした「すき間」を埋める外部機能として、地域連携のアウトソーシングには明確な存在意義があると考えています。 「業務代行」ではなく「伴走型パートナー」としての外部連携 外部への委託と聞くと、「仕事を丸投げするだけ」というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、地域連携のアウトソーシングで本当に価値が出るのは、「業務の代行」ではなく「共に考え、共に動
2月27日読了時間: 3分


【医療】「営業」と「地域連携営業」はどう違う?病院が紹介患者を増やすために本当に必要なこと
「地域連携営業」とは何か 地域連携営業とは、地域の診療所・他病院・介護施設などに対して、自院の機能や受け入れ体制を正確に伝え、患者の紹介ルートを構築・維持していく活動です。 一般的な営業との最大の違いは、「自院の数字を追う」のではなく、「患者様の選択肢を最適化する」ことを目的としている点です。地域の先生方が「あの病院なら安心して任せられる」と感じてもらえるよう、正確な情報を届け、信頼関係を積み上げていく活動です。 この視点のズレが、地域連携営業がうまくいかない病院に共通する根本的な課題です。 なぜ「情報を届けること」が紹介患者増加につながるのか 開業医の先生方が患者を紹介する際、最も重視するのは「この病院は信頼できるか」「自分の患者を安心して任せられるか」という判断です。 しかし現実には、連携先の病院がどんな患者を受け入れられるのか、どんな専門外来があるのか、退院後のフォロー体制はどうなっているのかが、十分に伝わっていないケースが多くあります。 情報の目詰まりを解消することが、紹介患者増加への最短ルートです。「良い医療を提供しているのに紹介が増え
2月25日読了時間: 3分


【医療】2026年度診療報酬改定で変わる地域連携|選ばれる病院戦略
2026年度診療報酬改定と地域連携戦略 診療報酬改定が病院戦略と地域連携に与える影響 近年の診療報酬改定では、「機能分化」と「地域連携の強化」が一貫したテーマとして掲げられています。2026年度診療報酬改定を見据え、病院戦略と地域連携の強化が急務となっています。急性期・回復期・慢性期・在宅それぞれの役割を明確にし、シームレスな患者の流れを作ることが、国の医療政策の方向性です。包括期という新しい役割も示されています。この流れの中で、「地域の中で自院がどう機能するか」を明確に示せない病院は、患者・連携先・行政のいずれからも選ばれにくくなるリスクがあります。逆に、地域連携を戦略的に強化している病院は、改定のたびに有利なポジションを確立できます。 「待っていれば患者が来る」時代の 終焉 かつては、病床数や設備の充実度で患者が集まる時代がありました。しかし今は、地域の医療機関・介護施設・ケアマネジャーとの連携網を確実に持つ病院が、継続的に患者を集められる時代です。「良い医療を提供しているのに紹介が増えない」という病院の多くは、医療の質ではなく「地域へのポジ
2月22日読了時間: 3分
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